へその下が痛い…病気?便秘?男女別原因まとめ!

健康・フィットネス

へその下の部分が痛むという場合には、さまざまな原因が考えられます。

今回はへその下が痛いほか、それぞれに特徴的な症状とともに、考えられる病気や原因を見ていきます!

 

へその下が痛い…原因は?

へその下の痛みは主に、下のような原因が考えられます。()内は特徴的な症状です。

  1. 便秘(へそまわり・お腹の張り)
  2. 胃腸炎(全体・嘔吐、下痢、発熱)
  3. 虫垂炎(へそまわり・押すと痛い)
  4. 腸閉塞(へその下・嘔吐がひどい)
  5. 大腸憩室症(へその下・張り・便秘)
  6. 膀胱炎(へそ下~下腹・排尿痛)
  7. 尿膜管遺残症(へその赤み・膿)
  8. 過敏性腸症候群(便意を伴う)
  9. 女性特有の病気(子宮・卵巣関係)
  10. 男性特有の病気(前立腺関係)

それでは、それぞれの症状や対処法を詳しく見ていきましょう。

 

吐き気なし、便通が来ないなら「便秘」

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へその下の違和感や痛みがあり、また便通がスムーズではない時は、まずは便秘を疑いましょう。

へその下に限らず、下腹部の痛みやお腹がぽっこり出ているのが大きな症状です。

便秘解消の方法はいろいろ。

運動不足を解消したり、姿勢をよくしたり、睡眠をしっかりとったり、ストレスや過労を避けたり、水分を多くとったり、ヨーグルトや牛乳で刺激を与えたり、ストレッチをしたり……。

まずは便秘解消法をいろいろ試してみましょう!

ただし、へその下の痛みや下痢のほかに、吐き気やおう吐、発熱や寒気を感じた場合にはほかの病気である可能性もあるので要注意です。

特に、便秘が続いた後にへその下、さらに左下腹部が痛み、下痢・おう吐・発熱がある場合には「虚血性大腸炎」の可能性もあります。

参考:便秘解消をたすける食べ物・飲み物いろいろまとめ

吐き気、下痢、発熱は「腸炎」?

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へその下が痛い場合には、急性腸炎のことがおおいです

急性腸炎はへその下を中心とする腹痛のほか、吐き気やおう吐、下痢、発熱 などがセットになっておこります。

夏には食べ物が原因で起こる感染性腸炎(俗に言う「食中毒」)が有名ですね。

このほか、ロタウイルス、ノロウイルスなども広い意味では同じ腸炎です。

多くが一過性で自然に治っていきますが、嘔吐や発熱、下痢がある場合には脱水症状が起こることがあるので、水分補給を徹底してください。

水を飲む元気があれば、スポーツドリンクを水で薄めて飲むようにしてください。

症状がひどい場合には医者に診てもらうようにしましょう。

 

へその下の激痛、押すと痛いなら「虫垂炎」

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へその下の痛み、特に押すとひどくなる痛みや吐き気、発熱などがある場合には虫垂炎かもしれません。

虫垂炎は10代から20代に多く、15人に一人は経験するという実はメジャーな病気なんです。

症状としては、へその下のほか、へその上、みぞおちの周りあたりが突然、激しく痛みます。

また、数時間たつとその痛みはへその右下に移っていくのが特徴です。その部分を押すと痛みがひどくなるのも虫垂炎と診断するポイントになります。

このほか、食欲不振や吐き気も症状の特徴で、熱は37度から38度ていどのことがほとんど。

虫垂炎は自然治癒することはないので、まずはお医者さんに診てもらう事が大切です。

へその下の痛みが虫垂炎の場合、放置すると、慢性化したり、腹膜炎になり死にいたる可能性もあるため、非常に厄介です。

 

嘔吐がひどければ「腸閉塞」

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へその下の痛みのほか、吐き気と嘔吐がひどい場合には腸閉塞を疑いましょう。

腸閉塞は、食べ物や消化液が小腸・大腸でつまってしまう病気。

症状としては、激しいへそまわりの腹痛です。キリキリと痛み、少し和らぎ、また痛みだす、という繰り返しが特徴的ですね。

腸がつまってしまっているので、消化が進まず、吐き気やおう吐もします。嘔吐をすると吐き気やへその下の痛みが和らぐように感じますが、少しするとまた症状が激しくなります。

嘔吐物は白く酸っぱい胃液や黄色く苦い胆汁から、茶色く便臭のあるものへと進行していきます。

自然治癒することはほとんどなく、症状が重い場合には救急車を呼ぶこともある病です。

へその下が痛いほか、嘔吐が激しい場合にはできるだけはやく病院に行くようにしましょう。

 

便秘、お腹の張り「大腸憩室症」かも?

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大腸憩室症」は大腸の粘膜の一部に変化が起こるもので、多くは無症状なのですが、たまにへその下の痛み、便秘、お腹の張り、下痢などの症状が出ます。

「過敏性腸症候群」に症状がとても似ていますね。どちらかというと高齢者に多いです。

合併症として「憩室出血」や「憩室炎」が起こった起きには発熱や下痢、血便などの症状がみられます。

基本的には食事に繊維質のものを取り入れ、便通を整えていけば症状が改善してきます。

ただし、へその下の強い痛みは「憩室炎」である可能性もあり、この場合には入院(絶食・輸血・抗生剤)が必要なので、受診をおすすめします。

 

排尿時に異常があれば「膀胱炎」

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膀胱炎というと尿に関する症状を想像する人が多いかと思いますが、実はへその下から下腹部にあたって痛むこともあるのです。

へその下が痛むけれど、吐き気やおう吐はなく、発熱もなく、便秘もない。でも、排尿時に痛みがでる、と言う場合には膀胱炎かもしれません。

膀胱炎の場合には水分を多くとり、尿の量を増やすようにしましょう。

また、疲れやストレスも避けるが吉です。

へその下の痛みのほかに血尿があらわれたり、症状がひどくなった時には受診を考えた方がよいでしょう。

 

へそに異常があれば「尿膜管遺残症」

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尿膜管遺残症を知っている人は少ないかもしれません。

「尿膜管」とはへそとぼうこうの間にある管で、ここに細菌が入り炎症を起こすと、へその下が痛くなります。

この場合にはへその下の部分に赤みがでて、そこが擦れるととても痛いとのこと。

痛みは筋肉痛程度 から 動けないほどの痛みまで、さまざま。

また、へそから膿が出てくることもあり、熱っぽく、発熱することもあります。

この場合には膿を出す+抗生剤の治療と、尿膜管の摘出手術による治療の2つ方法があります。

どちらにせよ、へその下の痛みのほかにへその異常がある場合には病院で診てもらう事をおすすめします。

 

長い腹痛、便意がある「過敏性腸症候群」

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へその下の痛みのほか、便秘や下痢が長く続いている場合には「過敏性腸症候群」の可能性があります。

過敏性腸症候群の痛み方は、「発作的できりきりとした差し込むような痛み」だったり、「持続的な鈍痛」だったりします。へその下の痛みのほかに便意が伴っていることが特徴的ですね。

食後に多く、睡眠中にはへその下の痛みはありません。

命にかかわるものではありませんが、原因がわかっていない事もあり、なかなか完治は難しいとされています。また、痛みはへその下に限りません。

治療は基本的に生活習慣をととのえ、ストレスや過労を避けるのが基本。そのほか、あまりに症状がひどい場合には薬物による治療も行います。

日常生活に支障が出ない場合には自分で生活を見直すだけでも、痛みが減らせるでしょう。

 

不正出血や月経異常「女性に特有の病気」

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へその下というと子宮や卵巣など、女性特有の部位が関係してくることもあります。

例えば

  • 生理痛
  • 子宮筋腫(月経量の増加・痛み)
  • 子宮内膜症(へその下の痛み・不正出血・腰痛)
  • 子宮頸がん・子宮体がん(不正出血)
  • 子宮外妊娠(我慢できないほどの痛み)
  • 卵巣腫瘍(左右片方・ひん尿・便秘・お腹の張り)

などなど。

この場合には吐き気やおう吐と言った症状がない代わりに、月経量の増加や不正出血 が見られることが多いです。

へその下から下腹部までの内、一部が痛むことが多いですね。

参考:女性特有の病気の症状や種類、年齢などまとめ

 

男性に特有の病気(前立腺炎)

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男性の場合には、へその下から下腹部の痛みは前立腺に関係する事が考えられます。

へその下の痛みのほか、前立腺の腫れ、排尿時の痛みや残尿感、ひん尿、39度ほどの高熱などの症状がみられます。

症状だけ見ると、膀胱炎にも似ていますね。

会陰部の不快感や疼痛が特徴で、症状の改善までには時間がかかります。

ただ、命にかかわる事はほとんどないので、まずは医療機関で診てもらうのが良いでしょう。

 

何科に行くべき?対処法は?

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へその下の痛みと言っても、その原因はさまざまありました。

ただ、基本的には「(消化器)内科」でまず診てもらうとよいでしょう。へその下に限らず、腹痛は消化器に原因があることがほとんどです。

内科で診てもらい、もしも他の病気の可能性がある場合や手術の必要がある時には、「外科」「泌尿器科」などがある病院を紹介してもらえます。

ただし、女性で不正出血が見られる場合には、至急、婦人科へ行くことをおすすめします。

 

嘔吐・下痢・発熱の症状がある時には、脱水を避けるために水分補給を心がけましょう。

また、もしも立ち上がれないほどへその下が痛む場合、嘔吐や下痢で衰弱している場合などは思いきって救急車を呼ぶべきです。

特に腸閉塞や虫垂炎は個人では処置のしようもないので、それらの病気が疑われる場合にはできるだけはやく、医療機関に診てもらいましょう。

 

おわりに

長くなりましたが、へその下が痛い場合に考えられる原因について見てきました。

考えられる原因は多く、当然ここにのせきれなかったものもあります。へその下が痛い場合には無理をせず、できるだけ早く、内科に行って診てもらってくださいね。

 

 

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