いつでも手軽にすぐ食べられるのが魅力的なレトルトカレー。
袋にはよく「お湯で温める場合(湯せん)」「電子レンジで温める場合」の二つの記載がありますが「袋を開けて鍋やフライパンで温めたい」という時もありますよね。
結論から言うとレトルトカレーは袋を開けて鍋やフライパンで温める調理法もOKです。
私もよく肉や野菜をちょい足しする際にフライパンで火を通してからレトルトカレーを入れて温めることがありますが、何の問題もなく美味しく出来上がります。
ただちょっとだけ注意点もあって……。そこで今回はどうしてレトルトカレーは袋を開けて鍋で温めても良いのかという点に加えて、鍋やフライパンで煮込む場合の注意点についてみていきたいと思います。
レトルトカレーの袋を開けて鍋で煮込む
はじめに書いたようにレトルトカレーは袋を開けて鍋やフライパンで温めても何も問題はありません。
むしろ具材を入れる場合は袋を開けて煮込んだ方が美味しいなんて人もいるようです。
温め方と温める時間について!
結論だけ書いてしまうとフライパンや鍋でレトルトカレーを温める場合の時間等は特に決まってません。
私が調理する場合はフライパンで中火で3分ほどですが、基本的には「好みの温かさ」になればOKです。
これは後ほど改めて説明しますが、レトルトカレーはパウチの時点ですでに調理済みの状態なので「加熱不足でお腹を壊す」という危険はありません。
家庭で温めるのは殺菌や具材を加熱するためではなく、単純においしく食べるためなのです。
ちなみに底が広い分、鍋よりフライパンの方が調理時間が短く済みますよ。
レトルトカレーの袋を開けて鍋で温める際の注意点
ただ湯せん以外で温める場合は以下のような注意点もあります。
- 味が変わる(場合がある)
- 量が減る(鍋・フライパンに焦げ付く)
- 温度変化でルーがはねる
- 洗いものが面倒
- 成分表示に関する注意点
それぞれについて詳しく見て行きましょう。
レトルトカレーを鍋・フライパンで温めると「味が変わる」?
鍋やフライパンで温めると「水分が蒸発して味が濃くなってしまう」場合があります!
というのもレトルトカレーは通常、湯せんまたは電子レンジでの調理を想定して作られているため、鍋に開けると俗にいう煮詰まってしまうことがあるのです。
鍋で温める場合の対処法
レトルトカレーの味が濃くなった場合の対処法としては以下があります。
- 鍋・フライパンで弱火でゆっくり温める
- 沸騰させ過ぎない
- (水分が蒸発してしまった場合は)少量の水またはお湯で味を薄める
ちなみに鍋で煮込んだせいで具材の味が極端に変わってしまうことはないのですが、煮込み時間が長い場合は香料等の関係でちょっとしたにおい・味の変化がある場合もあるそうです。
(ですが細かな味の違いなのでこだわりがなければ問題ないかと思います!)
鍋やフライパン・袋にこびりついて量が減る
レトルトカレーの袋を開けて鍋やフライパンで温めると「量が減る」場合があります。
この原因としては1)鍋やフライパンにこびりつく、2)袋にこびりつく、3)水分が蒸発する、の3パターンがあります。
1)鍋やフライパンにこびりつく
レトルトカレーの袋を開けて温めると鍋やフライパンにこびりつく(焦げ付く)ことで量が減る、というのは想像がつくと思います。
対処法としては弱火でゆっくり、かき混ぜながら焦げ付かないようにレトルトカレーを温めることです。
2)袋にこびりつく
レトルトカレーは湯せんで温めてから袋から取り出すことを想定して作られています。
なので(電子レンジで温める場合もそうですが)温めていない状態だと動物性油脂が固まっており、袋の中に残ってしまう場合があります。
特に冬や寒い日には袋にお湯を当てたり、袋から取り出す際にスプーンなどで残りを取り出すのがおすすめです!
3)水分が蒸発するについては前項で説明したのでここでは割愛したいと思います。
温度変化でルーがはねる
電子レンジで温める場合と同様に、レトルトカレーの袋を開けて鍋やフライパンで温める場合、ルーが跳ねる場合があります。
カレーがコンロにこびりつくと掃除が大変ですよね……。
急激な温度変化があるとどうしても跳ねてしまうのですが、気になる場合は弱火でゆっくり温める等の対処をとると良いでしょう。
レトルトカレーの袋を開けて温めると……洗い物がめんどう
レトルトカレーの一番の売りは「手軽さ」。
でもレトルトカレーの袋を開けて鍋やフライパンで温めると洗い物が増えて面倒、しかもフライパンや鍋から移す際にこぼしてしまう恐れもあるんですよね。こればっかりは仕方ないんですが……。
でも個人的にはレトルトカレーは湯せんや電子レンジより、鍋やフライパンで温めた方が熱が均等に通るので美味しい気がします!
栄養成分表示に関する注意点
最後に注意しておきたいのが「栄養成分表示」についてです。
レトルトカレーであれば袋の端などに「栄養成分表示」が記載されているかと思いますが、袋を開けて鍋やフライパンで温めると成分が表示と異なる場合があります。
具体的にはレトルトカレーを湯せんではなく直接温める(煮込む)という加熱方法を選ぶことで成分が変質したり、壊れたり、反対に活性化したり、香料・固形脂肪・うまみ成分などなどに細かな違いがあらわれる場合があります。
こればっかりはメーカーや製品にもよるので「こっちの調理の方が体にいい!」とは言い難いですし、ものによってはあまり変わらない場合もあります。
袋にも書かれているように、レトルトカレーの袋を開けて温める場合は、栄養成分表示はめやす程度に思っておくのが良いでしょう。
レトルトカレーは温めなくても食べられる
最後におまけとして「レトルトカレーを温める理由」について触れておきたいと思います。
レトルトカレーの湯せん時間や電子レンジでの加熱時間は袋に書いていることが多いですね
(大体湯せん7分、電子レンジなら2分程度)。
でも袋を開けて鍋やフライパンで温める場合については書かれていません。「どれくらい温めれば安全なんだろう?」とちょっと心配になると思います。
答えは「温めなくても安全」です。
というのもレトルトカレーは袋に入れる段階で既に調理済み、さらにレトルト殺菌をしているため、加熱をしなくても安心して食べられるのです。(そのため災害時など緊急時の備蓄食料としてもレトルトカレーはおすすめです!)
でも温めた方が動物性油脂が溶けるので美味しく食べることができますし、湯せん・電子レンジでも簡単に温められるので、平時は冷たいままではなく温めて食べた方が美味しいと思います。
個人的にはフライパンで2~3分、沸騰するくらい温めるのがおすすめです。
最後にハウス食品の公式回答についても掲載しておきますね。
Q: レトルト食品は、温めずそのままでも食べられますか。
A: そのまま食べても大丈夫です。 レトルト食品は、完全調理済みなので、そのままでも食べられますが、温めたほうがおいしく食べられます。 温める事により、動物性油脂が溶け、おいしくお召し上がりいただけます。
参考:ハウス食品(https://housefoods.jp/sp/data/retortcurry/qa/index.html)
終わりに
レトルトカレーを袋を開けて鍋で温める場合やフライパンで煮込む場合の注意点についてみてきました。
結論から言うと鍋で温める分には全く問題なく、安全性の面からは加熱時間もそこまで気を遣う必要はありません。
ただし加熱しすぎると水分が蒸発して焦げ付きやすくなったり、味が濃く生ったりしてしまうので弱火にするか、目を離さないようにするか等の注意が必要ですね。
袋から出したレトルトカレーを鍋・フライパンで温める際の参考になったなら幸いです。