「なんだか左脇の下が痛い……」というとき、病気か怪我かと心配になりますよね。
今回は脇の下、特に左側の脇の下に痛みがある場合に考えられる原因や病気、それに個人でできる対処法を見ていきます!
左脇の下の痛み、原因は?
主に考えられる原因は下のような感じです。
- 病気以外の原因
- 筋肉疲労
- 便秘
- リンパ腺の腫れ(風邪など)
- 肋間神経痛
- 内臓にまつわる原因
- 心臓疾患(狭心症・心筋梗塞)
- 肺疾患
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 膵炎(すいえん)
- 女性の病気(乳腺炎・乳がん)
- そのほか(筋肉痛・ろっ骨骨折)
それぞれについて、症状やさらに詳しい原因を見てみましょう。
病気ではない場合
左脇の下の痛みで、内臓系の病気ではない場合には
下のような原因が主に考えられます。
- 筋肉の疲労
- 便秘
- リンパ腺の腫れ(風邪など)
- 肋間神経痛
1、肩こりがあるのなら「筋肉疲労」?
肩こりや首のこりがあって、左脇の下も痛む、と言う場合には「筋肉疲労」が原因として考えられます。
筋肉が引っ張られるような痛みが特徴で、左脇の下のほか、腕・肩・背中などにも似た症状が出ることがあります。
筋肉痛のような感じですね。
より具体的な原因は1)姿勢が悪い、2)運動不足、3)ずっと同じ姿勢、などで、デスクワーカーに多いです。
対処法としては姿勢を改善する、適度な運動や休憩を入れる、などですね。筋肉をほぐしてあげることが大切です。
2、「便秘」で左脇の下が痛くなる!
意外ですが、「便秘」が左わきの下の痛みの原因の可能性もあります。
便秘の場合には、左脇の下に、だるいような重いような痛みが出ます。
左側の脇の下はちょうど便がたまりやすい「下行結腸」があり、あまりに便秘が続くと、その部分がけだるく感じてしまうのです。
この場合には原因、つまり便秘を解消することを一番に考えましょう。適度な運動、食事、マッサージなどが有効です。
3、風邪やウイルスで「リンパ腺の腫れ」
左の脇の下といえばちょうどリンパ腺が多くあり、「リンパ腺がはれる」と、脇の下に痛みを感じるようになります。
で、リンパ腺が腫れる原因は、風邪のことがほとんどですが、
重大な病気が潜んでいる場合もあります。
ウイルスに対する防御機能なので、原因である風邪が治れば左脇の下の痛みもなくなるのがほとんどです。
対処法としては水分をしっかり摂取すること。水分不足になると治りが遅くなります。
また、触って分かるくらいに左脇の下に腫れ・しこりがある場合には、濡れタオルで冷やしてあげると炎症が抑えられ、痛みを軽減できます。
4、咳で痛むのなら「肋間神経痛」かも
左脇の下、特に肋骨に近い部分が痛む場合には「肋間神経痛」が考えられます。
症状としては咳や深呼吸をすると痛む、体をひねると痛む、というもので、慢性的な場合と一時的なものとがあります。
これは名前の通り、肋骨に沿って走っている神経が何らかの原因で痛んでいる状態です。
具体的な原因としては激しい運動や長時間同じ姿勢で作業していたり、姿勢が悪かったり。ストレスが原因になることもあります。
病院では湿布・消炎鎮痛薬・ステロイドなどで治療します。
個人での対処法は、姿勢や生活の改善、それにカルシウムやビタミンDを含む食事を心がけることです。
原因は病気かも?
左の脇の下が痛む、と言う場合には心臓や肺、内臓などのさまざまな病気が原因として隠れていることもあります。
主には下のような感じです。
- 心臓疾患(狭心症・心筋梗塞)
- 肺疾患
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 膵炎(すいえん)
また、このほかに女性特有の病気の場合もあります。
1、心臓の病気(狭心症・心筋梗塞)かも?
左の脇の下が痛む、と言う場合には心臓に関係する病気が潜んでいる危険もあります。
狭心症の場合には息切れ・動悸・頭痛、心筋梗塞の場合には左手の指のしびれや吐き気、冷や汗などの症状が出ます。
心臓が原因の場合には左脇の下から背中にかけて痛みやしびれを感じることが多いです。
急激な痛みのこともあればぼんやりとした痛みが数週間続くこともあり、痛み方はさまざま。でも命にかかわる重大な病気です。
左脇の下の痛みのほかに動悸や胸部の違和感等がある場合には、早めに検査を受けることをおすすめします。
2、「肺」に原因が…?
肺に関することが病気で、左脇の下部分が痛む事があります。
肺に関する病気は肺気腫などが有名ですね。息苦しさや咳、痰などの症状があります。
また喫煙者の場合には慢性的に気管支炎などを患っていて、そのため左脇の下が痛む事もあります。
肺に関して不安がある場合には、胸部X腺検査などを受けることをおすすめします。
3、実は「胃潰瘍・十二指腸潰瘍」かも?
左脇の下の痛みの原因が「胃潰瘍・十二指腸潰瘍」ということもあります。
十二指腸潰瘍は空腹時の痛みだし、胃潰瘍は食後に痛みます。胸やけやお腹の張りなどを感じるのが一般的な症状です。
胃に近いため、左脇の下に痛みを感じる事もあります。
原因として多いのが「ストレス」なので、治療を進めながら生活の改善を行うことが重要になります。
4、激しい痛みや嘔吐があれば「膵炎」
左脇の下にが見られる場合には「膵炎」が原因の場合もあります。
痛み方はじっとしてられないほど激しい痛みの場合もあれば、鈍痛の場合もあります。
脂分の多い食事やアルコール摂取のあとに痛みが出やすく、吐き気や嘔吐などの症状があります、また、膝を曲げて腹ばいになると症状が軽くなるのも特徴です。
原因としてはアルコールが多く、お酒を飲む方は注意が必要です。そのほかにも胆石など、手術が必要な場合もあります。
病院での治療は絶食をして輸液をする、鎮痛剤の投与などを行うのが主です。
左脇の下の痛みがあまりにひどい場合には早めに病院に行く事をおすすめします。
5、女性特有の病気(乳腺炎など)
女性の場合には乳腺炎といった病気の場合もあります。
「乳腺炎」は胸や脇の下近くにしこりができ、そこが痛みだします。授乳をしている女性に多く、熱や頭痛を感じる事もあります。
対処法としては養蚕やカルシウム、ビタミンを含んだバランスの良い食事をとること、それに胸を圧迫しないようにしましょう。
また、女性で左脇の下(胸に近い部分)が痛む場合に「乳がん」を心配される人も多いようです。
ただ、乳がんは痛みを伴う事は少ないので可能性は低いでしょう。心配な場合には検査をするのがお勧めです。
そのほか(筋肉痛・肋骨骨折)
上に挙げたほかには筋肉痛、それに外傷、肋骨にひびが入っている、ろっ骨骨折などの原因が考えられます。
この場合には病気が原因ということではないので、適切に治療をすれば左わきの下の痛みも少なくなっていくでしょう。
対処法について
左脇の下が痛む場合の対処法としては、お風呂やシャワーをあびて血行を促進させるのが一般的です。
ただし、ずきずきと痛んだりリンパ腺がはれている場合などは濡れタオルを当てたり、湿布で冷やすと痛みが減ることもあります。
運動不足の場合には適度に筋肉を動かしほぐしましょう。反対に激しい運動をしている場合には、筋肉を休ませてあげてください。
そのほか、痛みがなかなかなくならない、ひどくなる、胃や背中・胸のあたりにも症状があるなどの場合には病院での受診も大切です。
おわりに
左脇の下の痛みについて、考えられる原因についてたくさん見てきました!
参考になったでしょうか。
左の脇の下というのは普段はあまり痛まないので、いきなり痛んだり違和感があったりするとびっくりしてしまいますよね。
普段の生活や痛み方、それに医師の診断などが原因を探るのに役に立つでしょう。
個人で対処してもなかなか痛みがなくならない場合や心配な方は迷わず病院へ行ってくださいね。