お菓子に料理に、あると便利なクッキングシート。
生地や材料がはりにつきにくく、片付けも楽なので重宝しますよね。でも、クッキングシートは紙なので、燃えないかも心配なところ。
今回は、クッキングシートはオーブンレンジやトースターで使っても燃えないか、OKか、ということについてみていきます。
クッキングシートはオーブンで燃えない?
結論だけ書くと、クッキングシートの耐熱温度は250℃。
つまりオーブンレンジで250℃までの調理なら燃えません。
お菓子作りなど、200℃以下のオーブンなら、燃える心配は少ないでしょう。
ただし、熱源は庫内よりも温度が高いため、天板や食品からはみ出ている場合には焦げ・燃える可能性があるので注意が必要です。
ちなみに
案外間違えやすい「クッキングシート」と「クッキングペーパー」。
熱や油脂・水に強く、シリコンコーティングしているのがクッキングシートで、油や水分を吸う不織布がクッキングペーパーです。
クッキングシート | クッキングペーパー |
熱・油脂・水に強い。シリコンコーティングしている。直方体の紙箱に入ってることが多い。 | 油や水分を吸う不織布。ロール状に巻かれていることが多い。 |
間違えて記述されていることもあるので使い方に注意しましょう。クッキングペーパーはオーブンでの使用NGであることが多いです。
「オーブントースター」は危険
オーブンレンジではなく、オーブントースターでクッキングシートを使うのは危険です。
オーブンレンジは庫内の温度をあげ、それで焼きますが、オーブントースターは電熱管の直接の熱で焼きます。つまり、直火と同じ原理。当然ですが、250度以上になります。
オーブンレンジ | オーブントースター | |
原理 | 庫内の温度をあげて焼く。 | 電熱管の熱で焼く(直火と同じ)。 |
クッキングシートの使用 | ○ | × |
なので、オーブントースターではくれぐれもクッキングシートを使わないようにしてください。
オーブンでクッキングシートが燃えるケース
オーブンレンジの場合には、200℃以下の調理で、天板からはみ出さなければ、オーブンでクッキングシートを使っても基本的には大丈夫です。
オーブンレンジでクッキングシートが燃えるケースは、下のようなものがあります。
クッキングシートが燃えるケース |
|
それぞれについて見てみましょう。
250℃以上(250℃で20分)の調理
250℃を超すと、オーブンでクッキングシートが発火する可能性があります。
250℃でも20分以上の調理で発火したケースもあります。
肉などの高温調理をする際にクッキングシートが燃えることも多いので、注意が必要です。
(オーブンの高温調理にはクッキングシートよりもアルミホイルがおすすめです)
熱源が近い・天板からはみ出ている
オーブンの熱源付近は250℃以上になっています。
そのため、天板からはみ出ていたり、熱源に触れていたりするとクッキングシートが燃えやすくなります。
クッキングシートは食品に合わせてカットし、あまり大きくしすぎないように注意しましょう。
お菓子などの型にはめるときも、はみ出ている部分をカットすると安心です。
オーブンレンジにスチーム機能が付いている場合には、スチーム吹き出し口・排水口にクッキングシートが触れないよう、注意しましょう。
食材が発火
食材によっては、オーブン調理で発火する可能性があります。
特に、おもちやクッキーは発火しやすく、それがクッキングシートに燃え移り、発火することも。
餅については、クッキングシートを使わないよう書かれていることも多いです。
また、オーブン庫内の汚れや食べ物のカスなどが発火することもあり、これが原因でクッキングシートが燃えることも。
温度が高くなくとも、一応注意しておく方がよいでしょう。
公式HPによると……
旭化成の公式HPによると、クッキングシートの使用の際には、下の点について守るように書かれています。
(1)餅焼きをしない
(2)必ず天板を用いる
(3)食品の大きさに合わせて切って使う
(4)天板からはみ出させない
(5)食品の上にかぶせない
(6)包み焼きをしない
(7)空焼きをしない(http://www.asahi-kasei.co.jp/saran/customer/faq/cookper.html)
特に注意したいのが、「包み焼き」。
包み焼きしたい際には、クッキングシートではなく、アルミホイルなどを使うようにしましょう。
クッキングシートが発火するとどうなる?
クッキングシートがオーブン庫内で、まず黒く焦げた後に、発火します。
短時間の場合などは、茶色く変色するだけですむこともあります。
燃えたらどうすればいい?
オーブントースターやオーブンレンジの中でクッキングシートが発火した場合には、もちろん、まず鎮火。
余裕がある場合には、まずコンセントを抜き、十分ぬらしたタオルをかぶせ、たたきます。
それでクッキングシートの火が消えない場合には、粉末消火器などを使います。
それでも火がおさまらない場合には、消防署への通報をおこなうとともに、初期消火を行います。
水をかけても良い?
オーブンレンジは電化製品なので、本来は水をかけることは推奨されていません。
ただし火がでている場合には、あわてて水をかけてしまうこともあるでしょう。それで鎮火できれば、火事になるよりはよいです。
水をかけて鎮火できても煙がひどい場合があるので、鎮火した後に、換気をよくして排煙します。
そのあと、オーブンレンジ・クッキングシートの完全鎮火を確認しましょう。
水をかけたあとは
電化製品に水をかけたあとでもまだ使いたい場合には、オーブンを乾燥させた後、電気を通します。
故障している場合にはショートして、ブレーカーがおります。
ただ、さらなる故障につながる可能性もあるので、メーカーのサポートセンターに問い合わせるか、処分して新しく購入するか、の方がおすすめです。
おわりに
クッキングシートをオーブンで使っても大丈夫か、ということについて見てきました。
まとめると
|
などが挙げられます。
自分もよくお菓子作りにクッキングシートを使いますが、茶色く変色することはあっても、燃えたことはありません。
でも、高温だったり、長時間調理だったりする際には発火する危険があります。
使う際にはくれぐれも注意して、異臭がしたり、危険だなと感じたりした時には、使用を中止するようにしましょう。
不安な場合には、アルミホイルなどで代用するのがおすすめです。