「性格」と「気質」「気性」の違いって何?

意味と語源

日本語には似た言葉がたくさんあって分かりにくいですが、その中でも人の性質を示す「性格」「気質」「気性」の違いって難しいですよね。

今回は「性格」「気質」「気性」の違いを見ていきます!

 

辞書では…

なにはともあれ、まず辞書を見てみましょう。

  • 気質は「 気だて。気性。かたぎ。」
  • 性格は「行動のしかたに現れる、その人に固有の感情・意志の傾向。」
  • 気性は「生まれつきの性質。気質。きだて。気象。」

という風に説明されています。

 

つまり、「気質 ≒ 気性」である事はわかります。

普段の用法から考えると、「気性」は「気質」よりも激しく荒いものに使われがちですね。

例えば、「荒々しい気質」「穏やかな気質」と気質は両方に当てはまりますが、気性は「荒々しい気性」とはいっても、「穏やかな気性」とは使わないものです。

 

 

心理学では…

心理学ではかつて、数10年前には下のような図が用いられて説明されていました。

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つまり気質(temperament)や体質は「生まれ持ったもの」「まだ幼いころから見られる生物学的な差異」の事を言い、

性格・人格は「後に形成される」「感情や意志の結果、行動の一端にあらわれるもの」という風に見ると良いでしょう。

 

(*ちなみに、性格・人格の違いもわかりにくいですが、これは「良いか悪いかという価値を判断するか」にあります。

例えば人格は、「望ましい人格だ」とは言いますよね。

これは「人格」にはある理想が存在するという事です。

反対に性格は「明るい性格だ」「大人しい性格だ」「賢明な性格だ」と、良いか悪いかというよりも、よりその内容を細かく言及できます。

最近の心理学では、これら人格・性格を合わせて「パーソリナリティ」という事が多いです。)

 

 

まとめると

さて、辞書と心理学の両側面からの見方をまとめると、

  • 気質:生まれつきの、生物学的な個人差。「穏やかな気質」
  • 気性:激しい気質のこと。「激しい気性の持ち主」
  • 性格:成長していく中で形成される個人差。心理学的。「優しい性格だ」

 

というような違いになりますね。

普段使っていく中ではそこまで厳密に使い分ける必要はないでしょうが、違いが気になった時などに参考にしてみてくださいな。

 

 

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