横になった時になぜか涙が出る、という場合には、害はなくとも、なんだか不思議な感覚ですよね。
今回は、寝る前などに横になると涙が出る場合の原因と対処法、病気なのか?ということについて見ていきます。
横になると涙が出る、原因は?
寝る前や休む時、横になったら涙が出る場合には、下のような原因が考えられます。
- 自然現象(普通のこと)
- 目の疲れ・乾燥
- 涙点の通りが悪い
(「涙道閉塞症」「流涙症」) - 鼻の病気・花粉症
- 気分的なこと
- そのほか
特に原因はなく、自然現象のこともあるようです。
それぞれ、涙が出る原因について詳しく見ていきましょう。
実は「普通のこと」?
横になる、特に横を向いて寝ている状態で涙が出るのは、実は自然な現象です。
普段はあまり気にしませんが、常に目の表面が乾かないように涙は分泌されています。
このときにあまった涙は重力のまま鼻涙管という管を通り、鼻の方に抜けていきます。
ただし、横になるとこのはたらきがうまくいかず、鼻に抜けられないので、外側にこぼれ涙が出るのです。
誰でも横になると涙が出るわけではないので個人差がありますが、特に問題があるわけではないので、心配はないでしょう。
対処法としては上を向いて寝ること。
枕が濡れるのが気になる場合には、タオルなどを頭の下に敷く方法もあります。
「目の乾燥・疲れ」が涙の原因かも
横になると涙が出る場合には、目の乾燥や疲れが原因かもしれません。
普段からパソコンやスマホを長時間操作している場合にはドライアイになっていることがあります。
また横になりながらスマホをしている場合も要注意。
そのほか、まばたきが普通の人よりも弱いことも考えられます。
目が乾燥している場合には横になった時に目の奥から鼻の方に抜けるはずの涙がとどこおりやすく、その結果、涙が出ることがあるのです。
自覚症状としてはほかに、目が疲れやすかったり、ショボショボしたり。
対処法としては、意識的にまばたきを増やしたり、横になっている時にはスマホをいじらないことを徹底したり。
長時間作業する時には、合間に目を休める時間を作るようにしましょう。
参考:目の疲れを解消する方法!手軽にできるものやグッズなど19選
「涙点」の通りが悪いのかも
横になった時に涙が出やすい場合には、涙点の通りが悪いのが原因のこともあります。
涙点は上まぶたと下まぶたに一つずつあり、常に目を潤す涙があふれないようにすいこんでくれます。
横になるとこの涙点にうまく涙がすいこまれないほか、涙点の通りが悪く、うまく吸収されてなかったりします。
涙点の通りが悪いのは生まれつきだったり、老廃物が蓄積されたり。
病名としては「涙道閉塞症」「流涙症」といいます。
治療としては、眼科での検査ののち、ふさがっている涙点を貫通させる処置をおこないます。
「鼻の病気」「花粉症」の場合
実は、鼻炎や副鼻腔炎、蓄膿症など鼻に関する病気が原因で、横になると涙が出ることもあります。
上に書いたように、常に目を潤わせている涙は、通常は鼻の方に抜けていきます。
しかし、鼻炎などで鼻が詰まっていると、涙がうまく抜けず、横になると涙が出てくるのです。
風邪や鼻炎のほか、花粉症やほこりアレルギーなどが原因のこともあります。
この場合の対処法は、やはり原因である鼻に関する病気の治療が大切ですね。
鼻に関する病気は耳鼻科が専門です。
「気分的なこと」で横になると涙が出る
涙といえば、悲しい時に流れるイメージがありますよね。
横になると涙が出る場合には、実は気持ちの部分が大きいのかもしれません。
横になった時、特に寝る前などは色々なことを考え過ぎて悲しい気持ちになり、涙が出ることがあります。
また、単純に夜は気持ちが落ち込みやすいので、横になるとゆううつになってしまうことも。
泣くことはストレス解消によいといわれるので、精神的なことが原因で、横になった時に涙が出る時には、気にせず泣いてもよいでしょう。
友人に相談したり、精神科に相談したりすることも一つの対処法です。
参考:落ち込んだ時に!ストレス解消法・発散方法50個のまとめ
そのほかに考えられる原因
横になった時に涙が出るのは、意外と多くの人が経験していることです。
特に原因がなくても、横になると涙が出ることもあるので、そんなに不安になる必要はないでしょう。
参考までに上に挙げたものも含め考えられる原因を並べてみると下の通り。
- 涙点の位置
- 涙点の通りが悪い
- 目の疲れ・乾燥
- 鼻の病気・鼻づまり
- 花粉症
- 気分的なこと
- アレルギー
- 角膜・結膜の感染症
- 目の中の異物
- 逆まつ毛
- まばたきの回数が少ない
なにはともあれ、心配な場合や日常生活に支障がある場合には眼科での受診がおすすめです。
おわりに
横になると涙が出る場合の原因や対処法について見てきました。
横になった時の涙は大きな病気であることはほぼないようで安心できますね。
鼻の病気が涙に関係していることもあるので、心当たりがある場合には気にしてみるとよいでしょう。
気にし過ぎることはないですが、何か思い当たる原因があれば、対処してみてはいかがでしょうか。