空調服とは?メリットデメリットや効果・疑問についてまとめました

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現場作業のほか、アウトドアやゴルフなどの趣味に便利な「空調服」。炎天下、作業や仕事をする人向けに、熱中対策に注目が高まっています。

今回はあまり空調服に馴染みがない人向けに、空調服とはどんなものでメリットデメリット・本当に涼しいのか……などなどの疑問をまとめました。これから使ってみようかな? というときの参考になれば幸いです。

 

そもそも空調服とは

空調服とは、一言でまとめると「ファン(扇風機)のついた服」です。

左右両サイドにファンがついているのが一般的です。

空調服に必要なもの

  • 空調服(長袖タイプが一般的ですが、半袖・ベストやフード付きのタイプもあります)
  • ファン
  • バッテリー
  • 充電器
  • ケーブル

服本体とファンを取りつける部分がメーカーごとに違う場合もあるので、初めての場合にはセットでの購入がおすすめです。一式の値段は8千円~2万円ほどです。

ちなみにインナーは体にぴったりのもの(コンプレッションなど)がおすすめ。

涼しくなるしくみ

空調服は、小型の扇風機が服の内部に風を送りこみ、袖や首から空気が出ていくことで涼しくなります。

この時注意してほしいのは、「冷たい風で涼しくなる」のではなく、「気化熱を利用して汗を乾かすことで涼しくなる」という点。

気化熱とは
  • 水分が蒸発するときに周りから熱を奪うはたらきのこと
  • 例:「風呂上がりに扇風機にあたると涼しい」「水に濡れた腕を振るとひんやりする」

 

本当に涼しい?涼しくない?

空調服を使うとなると一番気になるのは効果ですよね。

涼しいです

結論だけ言ってしまえば、やはり普通の作業着よりも空調服を着た方が涼しく感じやすいです。

ただし、その人の体質や環境によって涼しさは変わってきます。具体的に言えば下のような感じ。

  • 汗をかいている方が涼しく感じやすい
  • 空調服はやや大きめのサイズで長袖がおすすめ
  • 風がない場所・日陰での効果は大

汗をかいている方が涼しい

空調服をはじめて使う時には着るだけで「涼しくなるイメージ」ですが、これは△。実際には、空調服を着て、汗を乾かすことで涼しくなります。

つまり、「発汗を抑える効果はない」ということが大事。とはいえ、かいた汗はすぐに乾くので体臭は少なくなりますし、あせもや熱中症の予防になります。

やや大きめサイズ・長袖がおすすめ

先にも書いたように、空調服は服の中を空気がめぐることによって涼しくなります。

なので、体にぴったりサイズでは空気の循環がうまくいかず涼しく感じにくいもの。空調服内に空気がめぐり、首元やそで口から出て行くためにある程度のゆとりが必要です。

元々大きめに作ってあるのが殆どですが、各メーカーのサイズ表記も参考に、気持ちやや大きいものを選ぶとよいです。

風がない場所・日陰での効果は大

風があまり吹かない場所や日陰・屋内などで空調服を使うと、特に涼しく感じられます。反対に、普段から風通しの良い場所で作業をしているとあまり空調服の効果が感じにくいかも。

 

空調服のメリット

  • 汗が乾く(涼しい・じっとりとした不快感の軽減)
  • 発汗に伴う体臭が少なくなる
  • 熱中症・あせもの予防(アトピー性皮膚炎の方にも)

 

言わずもがな、空調服を使用すると汗が乾き、あの汗のじっとりしたイヤな感じが減ります。

雑菌が繁殖しにくく、体臭を抑える効果や、あせもの予防にも効果的。夏になると体が臭くなる……と気にする方におすすめですね。

洗濯も簡単

空調服は、ファンを取り外すだけで普通の洋服と一緒に、家庭用の洗濯機で洗えます。

 

空調服のデメリット

  • 外見(服が膨らむ)
  • 価格

服の中に空気を循環させるため、当然ながら、普通の作業服と比べると衣服が膨らんで見えますので空調服を使っている事は勿論周りにも分かります。

普通の作業服と比べるとファンや充電器を買う必要があるので、一式を揃えると価格は8千円~2万円、と少し高くなっています。現場作業で使うか、趣味で使うかによっても変わってきます。

ファンの騒音・バッテリーの重さ

  • ファンの騒音
    :ファンが回転する際に音がします。静かな環境で強めの設定で使うと気になることもありますが、作業現場ではあまり気になりません。
  • バッテリーの重さ
    :稼働時間が長いほどバッテリーも重くなります。以前は600gほどで作業がしづらかったりもしましたが、最近では300g以下のバッテリーもあり、重さも気にならなくなっています。

 

空調服を使っている人の口コミ

実際に空調服を使っている人のコメントや使用者の傾向は以下のような感じです。

こんな人におすすめ

  • 現場作業で働く方
  • アウトドアの趣味を持つ人(キャンプやバーベキュー、登山、釣りなどなど……)
  • ゴルフや登山などのスポーツ好きの人
  • 家庭菜園(庭の散水や雑草の刈払・剪定作業にも)
  • 父の日のプレゼントにも

口コミ

  • 「ファンをつけておくと汗がかかないけれど、止めると汗が出てくる。それくらい効果があります」
  • 「熱中症予防に買いました。汗蒸れが少なく汗が出てもすぐに乾きます。脱いだらとても暑く感じ大変便利。一度使ったら手放せない
  • 暑い日の作業を安心してできる」「あるのとないのとでは雲泥の差です」
  • 「汗をあまりかかない方なのでいまいち効果を感じにくかったかも。でも汗をかいた後にファンを回すと『涼しい~』となります」

 

空調服の選び方

初めて空調服を買うという人は(1)服の素材と(2)用途(現場作業か趣味か)に注目して選ぶのがおすすめです。

(1)服の素材

空調服の素材はおおまかに、棉・ポリエステル・棉とポリエステルの混紡などがあります。

棉素材は少しの火花に対応しているので溶接現場などで重宝されます。対してポリエステルはしわになりにくく、耐水性も高め。

汚れ作業をする方は、防水・防汚に優れたジンナイのナダレス空調服を選ぶと良いでしょう。UVカット・撥水加工などさまざまです。

(2)用途

現場作業か、趣味で使うかにもよって空調服の選び方も変わってきます。

現場作業でも

  • 製造工場(動きやすさや火に強い素材・静電気防止など)
  • 建築現場(冷却機能が高いもの・フルハーネス対応)
  • 電気工事(丈夫な素材で動きやすさもあるもの)

とさまざまです。

デザイン

メーカーによってもデザインが異なります。バートルの空調服はデザインに優れ、おしゃれなものが多い分、とても人気です。最近ではレディース対応(女性用)のデザインも少しずつ出てきましたがまだ少なめ。サイズは幅広く取りそろえている場合が多いです。

趣味で使う場合にも、釣り目的の場合には長袖よりもベストタイプを選ぶ人が多いですね。反対に家庭菜園を営む人は蚊に刺されない為にも長袖を選ぶことも。

職場や腕を使う作業の人・スポーツのための半袖タイプもあります(風のめぐりは半袖<長袖という声が多いです)。

そのほか、農園・菜園などの人向けのフード付きタイプや、空調服のファンにつけるフィルター(虫・ゴミ除け)などもあります。

価格

空調服は通常の作業服とくらべると、ファンとバッテリーがある分価格は高くなります。

一式そろえると8千円~2万円ほど。中国製か日本製か、また用途やバッテリーによっても異なります。

メジャーなメーカーで耐久性に優れたものならば1万7千円~2万円ほどですが、Amazonでは1万円以下の安価なものもあります。

趣味用で初めて、お試しで買う場合には安価なもので試してみると良いかもしれませんね。

 

(おまけ)バッテリー

そのほかにバッテリーがどれくらいもつかもチェックしておきたいところ。

現在では小型・軽量バッテリーでも半日ちかくもつものもあります。ただし強風設定で長く使いたい場合にはやや大きくなりますが長時間の連続稼働が可能なバッテリーを選びましょう。

 

 

雨の日も使っても大丈夫?

空調服に欠かせないファンやバッテリーですが、それらの電圧は非常に低圧なので、感電の心配はありません。

ただし、ファンやモーターは濡れたまま使うと故障の原因になる場合もありますので、出来るだけ濡らさないようにする、濡れたらしっかり乾かすようにするなどの心がけをしましょう。

空調服自体も、防水・撥水加工のものからそうでないものもあるので、作業現場によってチェックが必要です。

 

替えのジャケットを買う人も

空調服はファンがついていることもあって汗は蒸発し体臭もぐっと抑えられます。

しかしやはり何日も同じ空調服を着続けると臭ってきてしまいます。出来るだけしっかり洗濯するのがおすすめです。仕事で使う場合には取りあえず一式を揃えてから、替えのジャケットを一、二枚買うという人も多いようです。

メーカーごとにファンやジャケットの仕様が異なる場合もあるので、事前にチェックしましょう。同じメーカーのものを選ぶのがおすすめです。

洗濯の際にはファンを取り外すのを忘れないようにしましょう。

 

おわりに

まだまだ空調服というと馴染みの少ないものですが、作業現場のほか、アウトドアやスポーツなどの趣味でも幅広く使えてとっても便利です。

特に真夏に汗を多くかく人や、汗の臭いを気にしている人、また年を取って夏の作業が辛くなった人に是非とも使ってほしいですね。熱中症対策はもちろん、あせもの対策にもぴったり。

空調服についての疑問解決の一助になったならば幸いです。

(画像出典:Amazon)

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