「一緒くた」って言いますが、よく考えると不思議な言葉ですよね。
今回は、「一緒くた」ということばの由来や語源、「くた」の意味について見ていきます。
一緒くたの意味
まずは「一緒くた」の意味を見ていきましょう。
一緒くたとは、
- 雑多な物事をひとまとめにすること
- 秩序なく一つになっていること、同一視すること、ごちゃまぜ
という意味です。
種類や順番をかんがえず、いろいろなものをまとめていることをいいますね。
「いっしょくた」というようにひらがなで表記することもあります。
「一緒くたに煮込む」「いっしょくたにする」というように使います。
「いっしょくたん」は誤用
同じ意味で「いっしょくたん(一色単)」と間違って使ってる例も時々みますが、「いっしょくた」が今は正しい例です。
いっしょくたを「一色」「単」と漢字とともに理解している人も少なくありません。
意味的には通じるため、意外と誤用に気付かないこともあるようです。
「一緒くた」の由来・「くた」の意味
一緒くたの「くた」ってなかなか使わない言葉ですよね。
この「くた」の意味ですが、さまざまな説が言われています。
よくいわれるのは
- ごみを意味する「芥(あくた)」から(「がらくた」と同じ)
- 擬態語「くちゃくちゃ」の変化「くた」(揉みくちゃ≒揉みくた)
- 食べ物を噛む音、しわであるさま、物事の乱れの「くちゃくちゃ」から
- くたす(腐す)のくたから
といった語源や由来です。
「ごみ」を意味する「芥」は、「がらくた」の「くた」と同じものですね。
そのほか、そのようすをしめす「くちゃくちゃ」の「くちゃ」が「くた」に変化したものや、しわであるさまなどいろいろな説が言われています。
一番有力とされているのはごみを意味する「芥」というものが由来だとする説です。
実際の「一緒くた」の「くた」の語源や由来はわかっていませんが、上の4つのどれかだろうと言われています。
もっといえば、「芥」と「くたす(腐す)」の語源は同じところだといわれています。
たどっていけばほとんど似たような、同じ語源や由来なのかもしれませんね。
おわりに
「一緒くた」の意味や語源、由来などについて見てきました。
意外と「一色単」と間違って覚えている人も少なくないようですね。
また、「くた」とあまり耳慣れない言葉も、「芥」や「もみくちゃ」などを語源や由来ともつとのこともわかりました。
なかなかはっきりとした由来は分かりにくいですが、何かの参考になったなら幸いです。